2024年05月24日

万博への子どもたちの「動員」をやめさせよう

5月24日、交野市では市内小中学校の全校が、万博への校外学習について「未定・検討中」と回答したと各マスコミが報じています。そもそも、大阪府教育庁は、子ども招待事業を使った校外学習の実施についての意向調査で、「参加」と「未定・検討中」の2項目しか用意せず、「不参加」という選択肢は用意されていません。おそらくは「未定・検討中」と答えた学校に対して、その後でなんらかの圧力をかけるつもりなのでしょう。この意向調査では、来場を希望する学校は、児童・生徒や引率者の人数、希望日時、来場手段などの詳細の記入が求められていますが、バスの確保が困難、小学校低学年の鉄道での移動は無理、ガス爆発の危険性、熱中症の恐れなど、不安要因がいくつも指摘され、大阪教職員組合からも申し入れが行われています。

報道によれば、交野氏の山本市長は、「学校単位で連れていかなくてもいい」との見解を示し、その根拠として、以下の点を挙げているとのことです。

*学年の変わり目や暑い時期を除くと5~6月に学校の来場者が集中する
*大阪府が準備しているバスが10台程度で、交野市に回ってくる可能性が極めて低い
*貸し切りバスの見積もりが1台あたり15万円で、1人あたり5000円になる
*電車の場合、最大2万人の利用が想定される中、学年単位で利用するのは危険
*パビリオンは学校単位で1つくらいしかいけないのに、子どもたちが満足できるのか疑問
*メタンガスの爆発事故が発生し、安全に懸念がある
*(子供が無料になるコードが発行されれば)学校単位ではなく、家族と訪れたほうがいい

これらを理由に挙げた上で、「学校現場に話を聞いたが、行きたいという学校は1つもなかった。各学校や市町村に行くか行かないかの回答をさせる『踏み絵』をふませるのはいかがなものか」と大阪府教育庁の姿勢を批判しているとのこと。至極当然の判断です。この交野市の判断に続く自治体や学校が続くことに期待したいものです。
posted by terama at 14:41| Comment(0) | 大阪万博 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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