18日開会の秋の大阪市会に、「どないする大阪の未来ネット」として陳情書を提出しました。
陳情項目は以下の3点です。
1 2025年万博の開催地を「夢洲」とする計画案を白紙に戻し、より安心安全で巨額の投資を要しない候補地を選定するように再検討願います。
2 「万博会場建設」及び「カジノを含むIR誘致」のための「夢洲都市計画変更案」について、都市計画審議会だけでなく、市会特別委員会、専門家や市民代表を含めた検討会等、幅広い市民的議論の場を設定してください。
3 まったく市民的合意が得られていない「カジノを含むIR誘致」の計画を撤回してください。
以下、陳情書の全文です。
大阪市会議長 様
2025年万博の会場を「夢洲」とする計画の再検討及び、「夢洲」へのIR・カジノ誘致計画の撤回を求める陳情書
「陳情趣旨」
1、「夢洲」は廃棄物最終処分地+国際物流基地の開発途上にあります。
「夢洲」は、大阪で増え続ける産業廃棄物・建設残土・家庭ごみなどの一般廃棄物や浚渫土砂などの最終処分地として今後も延命が必要です。 また、「夢洲コンテナ埠頭」は重要な「国際物流拠点」と位置付けられ、最近では、大阪港の「コンテナ取扱量」の40%を担い、大阪市港湾局は2025年頃には大阪港のコンテナ取扱量を年間271万TEUに拡大し、内、夢洲の取扱量を130万TEUにする計画を進めています。阪神間の経済を支える重要拠点となっています。
2、「夢洲」の土地利用は「物流拠点」と自然環境・自然エルルギーの調和で!
390haの面積を有する「夢洲」は、自然環境を生かして「再生可能エネルギー」や生物学、医学などの「ライフサイエンス」の普及場所として、「国際物流」と共に、「関西イノベーション国際戦略特区」としても指定されています。 今後の大阪の街づくりは、「安全で災害に強いまち」・SDGs(持続可能な開発目標)の掲げる理念に沿った総合計画が必要で、夢洲開発もそうあるべきと考えます。
3、「夢洲」に多数の集客を目的とする「観光開発」は無謀と考えます。
「夢洲」は廃棄物で埋立てた土壌であり、地盤沈下も激しく、ここに「大きな建物」は不適であり、また、南海トラフ地震が70%の確率で発生すると言われている今日、この地に年間3千万人近くの集客を目的とする施設の建設は安全・防災面からも無謀と言わざるを得ません。
4、カジノは、市民社会に相いれない「最悪のギヤンブル」、巨額投資は「ムダ」です。
2025年万博の前年に、「万博予定地」の隣に「IR・カジノ」を誘致する構想があります。IR・カジノ誘致を万博と抱き合わせで「夢洲の観光都市化」を推進するのは、市民の合意をまったく得られていません。
4月のダブル選挙でも、IR・カジノは議論にもなっていません。IR・カジノには、総工費が9千億円とも言われる大型投資や、2千億円を超えると言われる府・市税の投入が必要で自治体財政を破壊しかねない暴挙であると考えます。
しかも、試算ではIRの年間売上げを4800億円とし、内、カジノから3800億円を見込み、まさにIRと言うより「カジノ」施設であり、入場者も7割を日本人と見込み、外国カジノ業者に吸い取られる最大の犠牲者は日本人であると言えます。
5、「夢洲」への交通アクセスは2本、物流と観光の共存は無理と考えます。
「夢洲」へのアクセスは「此花大橋~夢舞大橋」、「夢咲トンネル」の2本であります。ここでの観光開発は連絡橋やトンネルの大混雑・渋滞を発生させ、物流基地の機能にも大きく影響します。 「二兎追うもの一兎も得ず」のことわざの通り、共倒れの可能性が大だと考えます。
「陳情項目」
1 「2025年万博」の開催地を「夢洲」とする計画案を白紙に戻し、より安心・安全で巨額な投資を要しない候補地を選定するように再検討してください。
2 「万博会場建設」及び「カジノを含むIR誘致」のための「夢洲の都市計画変更案」について、都市計画審議会だけでなく、市会特別委員会、専門家や市民代表を含めた検討会等、幅広い市民的議論の場を設定してください。
3 まったく市民的合意が得られていない「カジノを含むIR誘致」の計画を撤回してください。
以 上
2019年9月9日
団体名:どないする大阪の未来ネット
posted by terama at 15:18|
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