2019年01月26日

【紹介】羊頭をかけて狗肉を売る―橋下徹の「新・沖縄独立宣言」

橋下徹元大阪府知事・大阪市長による「沖縄問題、解決策はこれだ!これで沖縄は再生する。」と題する本が出版されました。「都構想」を掲げて、大阪府・市を劣化させた橋下氏が、一体どのような「沖縄問題解決策」を述べているのでしょうか?山下恒生さん(元大阪全労協議長)のブログ「労働組合&リージョン(地域)」にその内容紹介と批判が掲載されていますので、紹介します。

ブログ「労働組合&リージョン(地域)」
https://neoyamashita.kagoyacloud.com

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羊頭をかけて狗肉を売る―橋下徹の「新・沖縄独立宣言」

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2019年1月、「沖縄問題、解決策はこれだ! これで沖縄は再生する。」と題する本が出版された。著者は橋下徹元大阪府知事・大阪市長(以下「橋下」)で、出版社は朝日出版社(朝日新聞社等と関連なし)である。「今ある問題を解決させ 沖縄の明るい未来を実現させる 画期的なヴィジョンを示した 新・沖縄独立宣言!」と紹介されている。

橋下徹元大阪府知事・大阪市長は責任取らずの理想なき政治家であるから、その言動は無視するに限るが、「新・沖縄独立宣言」との宣伝文句があるため読んでみた。

執筆ぶりからすると、沖縄での講演記録であるようだが、人が好かない自慢話をえんえんと書き連ねている。大阪府知事・市長として大阪を再生させた、閑古鳥が鳴く関空に人をあふれさせた、地下鉄「なにわ筋線」事業着工を決定させた、2025年大阪万博を誘致した、などなどである。そして、この大阪での成功談をもって、沖縄再生のビジョンと実現方法を指南するというのが本題である。インテリ、学者、力のない政治家たちは沖縄問題を語るだけで、その問題の解決策をしめさないが、橋下は違う、という。

橋下の沖縄再生策とは、沖縄ビジョンXと銘打ったプランを実現するというものである。

沖縄ビジョンXとは何か。普天間基地を返還させて、跡地にカジノを含めたIR(総合型リゾート)を誘致する、そのためには辺野古移転を早急に実現する、那覇から中部を通って北部につながる南北鉄道を敷設するというものである。この沖縄ビジョンXを実現するために、日本政府と本土国民を動かす必要があるので、「沖縄独立」「中国政府に沖縄の港を貸す」ことをぶち上げる、もちろん本当に独立等を考える必要はなく、あくまで日本政府を動かすための「ケンカ」である、という。

このように、橋下の沖縄再生策とは、沖縄独立でもなければ、もちろん基地撤去でもない。沖縄を活性化させるためには基地と共存すべきとする。さらに、沖縄基地問題を解決するためには、地元住民に住民投票をさせずに「米軍設置手続き法」なるものを制定して、中央政府が一元的に米軍基地設置を決定するこができるようにするという。この「手続き法」は原発の使用済み核燃料最終処分場設置にも応用できると自画自賛する。

「新・沖縄独立宣言」という仰々しい宣言文句と正反対の橋下ビジョンである。公有地を民間資本に開放し、ギャンブルのあがりを納税(上納)させて街を潤わせ、地元住民が街づくりに参加できないように中央集権を強固にする、日本政府には「沖縄独立」の脅し文句で橋下ビジョンに賛同させる、のである。

他人の自慢話ほどくだらないものはない。本書は事情を知らない人にとっては自慢話で済むかもしれない。しかし、橋下知事・市長の行政実態はとても自慢できるものでないことは、筆者山下が組合役員として対決した橋下維新政治で経験済みのことである。

その一例が、下記に示す大阪府の借金状況である。橋下知事が誕生した2008(平成20)年以降、大阪府の借金残高は増えたのである。関空再生、万博誘致などの自慢話も眉唾物である。

沖縄問題の解決は基地撤去にあり、そのためには沖縄独立が不可欠である、と声を大にして言いたい。
posted by terama at 09:50| Comment(0) | 資料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第19回法定協議会(1/23)〜散会動議の採決をめぐり怒号が飛び交う展開に

1月23日、第19回「大都市制度(特別区設置)協議会」が開かれました。しかし、散会動議の採決をめぐり怒号が飛び交う展開になり、何も議論されないまま散会となりました。

会議の冒頭、公明会派が協議の日程や内容を決める代表者会議の合意なしに今井豊会長の強引なやり方でこの日の開催が決められたとして、「本日の協議会の散会」を求める動議を提出しました。前回の第18回法定協議会が代表者会議の合意なく今井会長の通告で開催されたのに続き、2度目とあって動議提出に踏み切ったとみられます。しかし、今井会長が動議の採決をしないことから、採決を求める公明、自民、共産会派の委員と、「散会などもってのほか」とする維新会派の委員との間で怒号が飛び交い、会議場は終始、騒然とした状況でした。

この協議会の詳しい内容は、フリージャーナリスト幸田泉の取材日記をご覧ください。
http://kouda-izumi.seesaa.net/article/463817495.html
posted by terama at 08:37| Comment(0) | 大阪都構想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月15日

第18回法定協議会で、維新・公明の密約も議論

大阪都構想の設計図を話し合う第18回「大都市制度(特別区設置)協議会」(通称、法定協議会)が1月11日、大阪府庁で開催されました。

協議会の開催日程や協議内容を決める代表者会議の合意がないまま、今井豊会長から一方的に開催の通告があって招集されたため、「強行開催」との不満が噴出。自民党は、昨年末に判明した大阪維新の会と公明党大阪府本部の間で交わされた大阪都構想の住民投票を巡る密約文書を資料配布して、法定協議会の今井豊会長が維新幹事長として密約文書に署名していることから、「協議会運営が恣意的だ」と批判しました。

自民党の花谷府議は、「今、配布していただいている資料は、昨年12月26日行われて知事の定例記者会見で配布された文書です。既に新聞、テレビで大きく報道されていますが、政党間で交わされたとされるいわゆる密約文書です。この中には皆さんご存知の通り、「今任期中に住民投票を実施すること」という文言があります。維新の皆さんは常日頃から密室でのやり取りを批判してきたと思いますが、その維新の皆さんが法定協議会が設置される前に、どのような特別区の制度設計に仕上がるかも分からない段階で、密室で合意されていたというのはまさに府民市民不在の談合をされていたということであり、驚きとしか言いようがありません。」と維新・公明の密約を批判しました。

以下、詳しい質疑内容は、「フリージャーナリスト幸田泉の取材日記」をご覧ください。

http://kouda-izumi.seesaa.net/article/463646673.html

posted by terama at 18:21| Comment(0) | 大阪都構想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

天王寺での街宣・署名行動(写真)

14日の天王寺駅頭でのカジノ反対街宣・署名行動の写真です。署名は、総数で171筆でした。

尾辻かな子衆議院議員(立憲民主党)
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平松邦夫元大阪市長
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カジノ反対女性パレードからの訴え
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市民へ署名を呼びかけ
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posted by terama at 09:18| Comment(0) | カジノ・IR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月14日

40人でカジノ反対署名行動(天王寺)

1月14日、どないネットとカジノ問題を考える大阪ネットワークが共同で、カジノ反対署名・街宣行動にとりくみました。天王寺駅東口のJR側・近鉄側に分かれて、40人近くがマイクでの訴え・シール投票・署名活動をおこないました。どないネットの署名だけで、113筆いただきました。

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マイクでの訴えでは、尾辻かな子衆議院議員(立憲民主党)、清水岳志前衆議院議員(共産党)、酒井ひろゆき豊中市議(社民党)、平松邦夫元大阪市長、熊谷貞俊大阪大学名誉教授(元衆議院議員)、桜田照雄大阪ネット代表のほかに、ギャンブル依存症の問題に取り組んでいる方やカジノ反対女性パレードのメンバーなど幅広い弁士が立って、「大阪にカジノはいらん」と訴えました。

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署名活動の中では、小学生らしい少年が「カジノ反対」と言って、署名に応じてくれる場面も。一緒にいたお祖母さんも署名してくれました。また、同じく小学生らしい少年2人連れも、「カジノは絶対反対です」と積極的に署名してくれるなど、カジノ反対の声の広がりに勇気付けられました。

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posted by terama at 18:15| Comment(0) | カジノ・IR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする